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Stormworks用鉄道システム(高原のな まとめ)

日本国有鉄道パラメータ 自動空気ブレーキ再現システム v1.1.0

関連情報

バージョン履歴

  • v1.0.0 2023年10月13日
  • v1.0.1 2023年10月13日(文章の厳格度を上げ、規定の厳格度をわかりやすくする修正を実施)
  • v1.1.0 2023年10月14日(使用できる気体の種類を規定)

1. Stormworks単位系と実世界の単位系との換算(定義)

本規格ではStormworksの圧力計が絶対圧を出力するものと考える。 圧力計の出力 1 は 1 atm = 101 325 Pa と定め、使用環境での大気圧は常に 1 atmとしてパラメータを定めた。

実世界の自動空気ブレーキのパラメータ設定は単位 kgf/cm2 のもとで行われている。 標準重力を用いて 1 kgf/cm2 = 98 066.5 Pa と定める。

以下ではゲージ圧力であれば(G)、絶対圧であれば(abs)を圧力単位に付加し、圧力差では付加しないことにより区別して表す。

POINT

以上より、本規格書ではStormworksの圧力計の単位と atm(abs) が等しいことが分かる。

なお、文献によっては kgf/cm2 を kg/cm2 と書いてあるものがあるので注意しよう。 kgfはキログラム重と呼び、ニュートンなどと同じ力の単位である。fはForceを意味する。

2. 自動空気ブレーキ規格

  1. 自動空気ブレーキ配管であることを識別するため、車両間接続用のホースアンカーまたはスモールウインチは赤色で塗装することを原則とする。
  2. ブレーキ管に十分に圧縮空気が送り込まれた状態からブレーキ管を減圧すると、一般的には減圧量に比例するようにブレーキ力が増加する。
  3. ブレーキ管内部に送り込むことができる流体は、気体のみとする。送り込む気体は使用環境の温度帯で相変化しないものでなくてはならない。
    (この規定は、蒸気のように、使用中に気体が液体に戻る(あるいはその逆)挙動を示す気体をを使用してはならないと規定するものです。)
  4. 緩め状態のブレーキ管圧力は 5 kgf/cm2(G) とする。
  5. ブレーキ管を 1.4 kgf/cm2 程度減圧するとそれ以上は常用ブレーキのブレーキ力は増加しない(これを無効減圧という)。
  6. ブレーキ管圧力が緩め圧付近のとき不用意にブレーキがかからないようにする目的で減圧量の不感地帯を設けることができる。ただし不感地帯の外でのブレーキ力は(不感地帯の下端基準ではなく)減圧量全体に比例させること。
    (現実のブレーキ弁の一つでは0.4 kgf/cm2 程度減圧に対して反応しないものがあった。)
  7. 常用ブレーキでは 1.4 kgf/cm2 減圧するのに 5 秒 以上かかるようにすること(10 秒 程度を推奨する)。
  8. 非常ブレーキは 5 秒より十分短い時間の間に、ブレーキ管圧力が 3.0 kgf/cm2(G) を確実に下回るように制御すること(3 秒 程度を推奨する)。
    なお、この規定により、非常ブレーキの作用はブレーキ管圧力 3.0 kgf/cm2(G) 条件のみによって行うことができる(減圧速度のみによって作用してもよい)。

POINT

以上より、本規格における代表的な圧力は

  • 緩め圧力は 5.84 atm(abs)
  • 無効減圧の時の圧力は 4.48 atm(abs)
  • 不感地帯下端の目安は 5.45 atm(abs)
  • 非常ブレーキ条件は 3.90 atm(abs) 以下

とわかる。